■ クラミジアが心配で医者に行った場合、病院ではどんな検査をするのでしょうか?
1.問診... まず自覚症状を聞きます。
いつからどのような症状があったかが大事です。男性の場合には排尿痛、尿道不快感、膿の具合、女性の場合はオリモノの色調、臭い、量、下腹痛、などです。最近の性交渉の有無、風俗経験などプライバシーの許される範囲でお尋ねすることもあります。風俗店へ行った場合などについては医者のほうからも聞きにくいのでできれば早めに教えていただいたほうが診断の助けになります。
2.尿やオリモノの検査... 男性では尿、女性はオリモノの検査から診断できます。
クラミジアや淋病などの感染があると尿道粘膜や膣、子宮頚官(子宮の入り口)上皮に炎症が起こります。その結果として、男性では尿中、女性ではオリモノ中に白血球が多数検出されます。クラミジア尿道炎を疑った場合、尿検査のタイミングですが、一度排尿をすると上皮についた白血球が洗い流されてしまうので何時間か排尿しないでいた後の尿検査(起床時初尿)が最適です。しかし実際は起床してからずーっと尿を我慢して病院へ行くことは難しいので、病院で検査コップと試験管をもらって改めて持って行くか、何時間か排尿を我慢して受診するのがよいと思います。
尿中の白血球の存在はクラミジアや淋菌などの間接所見であって確定診断にはいたりません。クラミジアは顕微鏡では検出されません。尿中のクラミジアの遺伝子を検査する方法(クラミジアPCR検査、クラミジアハイブリッドキャプチャー検査)などで最終的に診断されます。女性では同じくオリモノからクラミジアの遺伝子を検査する方法(クラミジアPCR検査、クラミジアハイブリッドキャプチャー検査)などで最終的に診断されます。
淋病の原因である淋菌はクラミジアより大きく顕微鏡で確認できることがあります。尿道からでてきた黄色い膿をスライドガラスに写し乾燥させて染色すると双球菌と言って、白血球などの中に貪食された球が二つくっついた状態で顕微鏡で確認できます。これだけでも確定できますが、必ずしも見つからない場合も多くクラミジア感染と同じように、淋菌の遺伝子を検査する方法(クラミジアPCR検査、クラミジアハイブリッドキャプチャー検査)などで最終的に診断されます。
これらの検査方法の進歩により検査精度が上がり、従来では病院でしか検査できなかった性病検査ですが、最近は自己採取により性病検診キットで診断ができるようになりました。
■ クラミジアの治療
クラミジアの治療薬は内服の抗生物質です。具体的な薬品名では
・ジスロマック /4錠 1回投与
・ジスロマックSRドライシロップ 1本 1回投与
・ミノマイシン /朝夕1錠づつ(1日2錠)で2週間
・ビブラマイシン /初日2錠2日目から1錠で1〜2週間
・クラリス /朝夕1錠づつ(1日2錠)で2週間
・クラビット /1日3錠毎食後で1〜2週間
などです。これが一番よいという方法はありません。どの処方でも効果のない人は10~30% います。またせっかく効果があっても途中で内服をやめてしまったり、内服途中でクラミジアをパートナーに移しピンポン感染となってしまい、いつまでたってもクラミジア尿道炎やクラミジア頚管炎が治らなくなってしまう場合もあります。文献の上では1−2週間の治療期間と書いてありますが実際の診療上は2週間たっても菌が消えない患者さんにしばしば遭遇します。例え症状がなくなっても自己判断せずに、医師の指示に従って男性も女性も完治するまできちんとクラミジアの治療をしてください。咽頭クラミジア感染の場合は尿道や膣のクラミジア感染にくらべて少し長めの内服を必要とします。
■ クラミジアの検査や治療にかかる費用(金額)
・原則として保険が効きますので健康保険証を持参してください。病名が家族や会社に通知されることはありません。しかしあとで保険者(企業や市町村)から保険本人(多くの場合は世帯主など)にその人とその家族が1年の間にかかった病院とその費用についての通知が行きますが、病院名と費用のみの記載で症状や病名、検査、薬品名などプライバシーに関するこまかいことまでは記載されません。
・初診時に診察費用、検査代、薬代でおおよそ3000円~5000円位かかります。2回目からは1000円~3000円位だと思います。
検査の内容、薬の種類、投薬日数によって差が出ます。
2011年 11月22日